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医師少数区域の挑戦!“断らない救急”に向けた経営判断で150床を守る山元記念病院

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医師少数区域の挑戦!“断らない救急”に向けた経営判断で150床を守る山元記念病院

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山元記念病院|事例・実績
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https://kenjin-kai.com/yamamotohp/

エリア:佐賀県

病床数:150床

病院種別:

2次救急

小川 健一 院長

黒川 孝洋 事務長

この記事でわかること

・課題:派遣減少と働き方改革の影響で、当直体制の維持が構造的限界に達していた
・施策:外部医活用で大学負担を軽減し、救急搬送データの可視化・分析体制を構築した
・成果:常勤医の負担を劇的に軽減し、病床稼働率90%超の維持と地域貢献を両立した

地方における医師偏在、そして2024年から本格化した「医師の働き方改革」。
これらは地域医療の砦である地方病院にとって、存続に関わる重大なテーマです。

佐賀県伊万里・有田エリアで地域医療の中核を担い、地域の2次救急の約3割を受け入れるなど奮闘を続けてきた山元記念病院。
しかしその現場は、医師不足という構造的な課題により、維持の限界を迎えつつありました。経営的には150床の病床稼働率90%以上を維持するため、常勤医師には日中の診療へ注力してもらう必要があります。

しかし、医師不足問題に直面します。
そのうち当直対応が可能な医師はわずかという状況で、現場の負担は限界に達していました。 加えて、不足分を補うために複数のルートから非常勤医師を採用していましたが、管理が複雑化し、救急対応の質や積極性が不透明になるという課題も抱えていました。

現在は「ドクターズプライムワーク」との連携を機に、大学医局との関係性を守りながら、「救急搬送のさらなる積極受け入れ」と「救急領域のデータ活用」による体制強化へと歩みを進めています。その背景にある切実な課題と、理念再興へ向けた新たな一手について、小川院長と黒川事務長にお話を伺いました。

1. 構造的な変化:大学医局との「新しい付き合い方」を模索する

かつて地方病院の医師確保は、大学医局からの派遣が大きな柱でした。しかし、昨今の医師キャリアの多様化により、その前提は崩れつつあります。

小川院長: 「昔なら大学の医局にお願いすれば医師を派遣していただける環境がありました。しかし現在は、大学卒業後にそのまま市中の病院へ就職する医師が増え、大学に残る医師はかつての3分の1程度とも言われています。大学側も人が減っている中で、以前のように派遣をお願いしても『人がいない』と言わざるを得ない状況が増えてきました」

ここで小川院長が下した判断は、「医局と縁を切る」ことではありませんでした。むしろ、「医局との関係を良好に保つために、自力で解決できる部分は外部を使う」という選択でした。

小川院長: 「医局自体も人手不足で苦しんでいる中、不人気な当直やスポット対応まで無理にお願いすることは、大学側にとっても大きな負担になり、関係性を損なうリスクがあります。 だからこそ、負荷の高い業務を『ドクターズプライムワーク』でカバーし、自院で体制を整える。そうすることで、医局に対して『無理な相談』をする必要がなくなり、結果として本流の人事交流や専門医の派遣といった重要なラインでの関係性を維持できるのです」

外部サービスの活用は、医局の構造的な限界を補完し、共存するための「緩衝材」として機能しています。

2. エリアの壁:尽力するも立ちはだかる「採用と働き方改革のハードル」

もちろん病院としても手をこまねいているわけではありません。理事長を中心に様々な採用施策を打ち、見学者の受け入れ体制を強化するなど尽力していますが、エリア特有の現実は依然として厳しいものがあります。

黒川事務長: 「都心部とは違い、周辺環境や、子育て世代にとっては教育環境の選択肢などがネックとなり、最も働き盛りである20代から40代の若手・中堅医師の採用には高いハードルがあります」

さらに、現在勤務し地域医療を支えてくれている常勤医に関しても、「医師の働き方改革」の影響により、勤務体制に制限をかけざるを得なくなりました。

小川院長: 「常勤医の約半数は、片道1時間ほどかけて遠方から通勤してくれています。これまでは現場の頑張りで回していた部分もありましたが、働き方改革の施行により、通勤や勤務インターバルの管理が厳格化されました。 彼らに当直業務をお願いすることは制度上難しく、対象から外さざるを得ません。結果として、病院近くに住む少数の常勤医に当直負担が集中してしまうという構造的な問題が発生していました」

若手採用の難しさ、医局への配慮、そして働き方改革による常勤医の業務制限。これらが重なる中で、病院の理念である「救急を断らない」体制を維持し続けることは、従来のやり方では困難になりつつありました。

3. 転機:「ドクターズプライムワーク」と共に挑む救急体制の再構築

この状況を打開するための一手として導入されたのが、非常勤医師紹介サービス「ドクターズプライムワーク」でした。導入により、質の高い非常勤医師が当直帯をカバーする体制が構築され、現場の負担は劇的に軽減されました。

そして今、病院の視線は「体制維持」から「救急機能の強化」へと向いています。

「ドクターズプライムの医師」を軸にした救急連携

小川院長: 「来てくれる先生方はモチベーションが高く、非常に優秀だと現場の皆さんからも聞いています。今後は、ドクターズプライムの先生が勤務されている曜日などを中心に、救急車をより積極的に受け入れ、地域の救急隊とも連携を強化していこうと考えています」

事務長も、単なる人材紹介にとどまらない、同サービスの仕組み自体を高く評価しています。

黒川事務長: 「ドクターズプライムワークの魅力は、単に医師を紹介するだけでなく『断らない救急体制』を設計・支援してくれる点にあります。 具体的には、救急応需に対するインセンティブ制度や減給制度といった質の担保、当直マニュアル作成支援などが挙げられます。また、勤務後にアンケートを実施し、看護師からのフィードバックを次に活かす仕組みがあることも大きいです。 登録医師層も3〜5年目の若手が最も多く、15年目までの中堅層も含め、外科系や救急対応に慣れた医師が多い。これは当院にとって非常に心強い要素です」

これらの特徴から、同院では外部医師を単なる「不足の穴埋め」ではなく、「救急応需の戦力」として捉え直すことで、さらに多くの患者様を受け入れる体制を目指しています。

4. 未来への展望:救急領域の「データ可視化」で理念を再掲する

人員体制の安定化に加え、今後はこれまで十分に着手できていなかった「救急領域のデータ分析」にも力を入れていく方針です。

「宝の持ち腐れ」だったデータを活かす

黒川事務長: 「救急搬送データの可視化・分析は重要ですが、人材リソースの限られる地方病院には重い負担でした。専任担当を置く余裕はなく、かといって複数名で取り組むほどの緊急度とは見なされにくい。結果、記録だけは蓄積されるものの、分析されずに『宝の持ち腐れ』になっていました」

今後はドクターズプライムワークの提供する「救急ダッシュボードサービス」も活用し、応需率や搬送データを可視化・分析することで、感覚値ではない、データに基づいた救急応需率の改善に取り組もうとしています。

初代理事長の想いを、今の時代に合わせて実現する

小川院長: 「これまでも地域の2次救急の3割を担い、救急隊とも症例検討会を行うなど連携は取れていました。今後はデータに基づいた改善と、外部医師を含めた連携をさらに推し進めることで、初代理事長が掲げた『救急を断らない』という方針を、改めて力強く掲げられる病院にしていきたいですね」

元々の理念である「患者さんは常に正しい」「頭を下げよ」「ベストを尽くせ」を基本精神とし、新理事長は「山元に行けば、なんとかしてくれる!」をスローガンに掲げました。

目指すのは、地域密着型多機能病院の確立です。「地域住民に密着した病院として、地域医療の向上と予防医療・福祉に貢献する」の実現のために、「ありたい姿 2040」として以下のビジョンを描いています。

  • 伊万里・有田エリアをひとつの病棟と捉えた時、地域医療の拠り所となる病院であること

  • 人口減少社会の中でも、地域を救急病院として支え続けられる状態であること

  • 患者さんも職員も、「山元に行けばなんとかなる」と思える場所であること

さらに今後は新たな地域医療構想の観点から、高齢者救急等の機能を主軸としつつ、急性期拠点機能および在宅医療連携機能の一部を担う、「複数機能の複合型医療提供」こそが、当院の役割であると考えています。

まとめ:限られたリソースの中で、最善の医療を届けるために

山元記念病院様の事例は、地域医療の厳しい現実の中で、自院のリソースと外部の力を適切に組み合わせることで、理念を守り抜こうとする力強い姿勢を示しています。

  • 医局の事情を汲み、負担をかけないために外部リソースで自填する

  • 常勤医の負担を考慮し、持続可能な勤務環境を作る

  • リソースが割けなかった「救急データ分析」にツールを活用して取り組む

現状の課題を直視し、仕組みをアップデートすることで、地域の信頼と理念を未来へ繋いでいくことは可能です。 貴院でも、まずは救急領域の現状と課題を整理することから始めてみませんか?

取材協力

小川 健一 院長

黒川 孝洋 事務長


所属病院:社会医療法人謙仁会 山元記念病院
住所:佐賀県伊万里市二里町八谷搦88-4
TEL:0955-23-2166
病床数:150床

ドクターズプライムワーク運営会社

会社名:株式会社ドクターズプライム
住所:東京都江東区青海1丁目1−20 ダイバーシティ東京 オフィスタワー 13F
TEL:070-3234-7096
運営事務局メールアドレス:support@drsprime.com
サービスURL:https://drsprime.com/service/work/hospital

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