【東松山市立市民病院】救急件数「2,000台」の壁を越えるために。医師確保のその先にある、公立病院の「組織文化」変革への挑戦。
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野村 恭一 院長
事務長 野地 一彦 様
・課題:救急2,000台の壁に対し、属人的な判断や現場の守りの姿勢が課題だった
・施策:外部医確保と共に受入基準をマニュアル化し、組織的な意思決定を徹底した
・成果:医師確保を完了し、個人の感覚に頼らない「断らない病院」への変革が進んだ
かつては地域の中核として多くの救急車を受け入れていた東松山市立市民病院。地域の救急医療ニーズが高まる中、公立病院としてその期待に応えるべく、2023年から同院は新たなフェーズへと舵を切りました。
「市民のために、救急体制を盤石なものにしなければならない」。
その強い使命感を背負い、改革の旗振り役となったのが野村院長です。
2025年に医師の採用支援サービス「ドクターズプライムワーク」を導入し、医師の確保には目処が立ちつつある今、同院は次なる課題 「現場の意識改革」と「受け入れ体制の標準化」という、より本質的な壁に挑んでいます。
―― まず、ドクターズプライムワーク導入に至った背景をお聞かせください。
事務長: 当院は公立病院として地域医療を守る立場にありますが、医師不足も相まって、地域の救急搬送の応需状況は厳しく、当院としても地域の期待に十分に応えきれていないもどかしさがありました。
そのため、2023年に策定をした「東松山市立市民病院経営強化プラン」では、病院事業管理者や病院長の強い意思もあり、今後の取り組み方針の最優先事項に「救急医療体制の強化」を掲げました。そこで、救急車の受け入れ台数を増やすために、まずはマンパワーの不足を解消すべく、ドクターズプライムワークの導入を決めました。
院長:この地域では、子供の骨折一つとっても遠方の病院へ搬送しなければならない現状があります。これは変えなければなりません。 私が院長として赴任した当時、救急車の受入件数は年間600~800件程度でした。その後、救急体制を立て直し、2024年度は約1,900件に増加しています。今後は年間2,000台の受け入れを目指しており、そのための土台作りとして、外部の先生方の力をお借りする必要があったのです。
―― 導入から半年が経過しました。現在の状況はいかがでしょうか?
院長: おかげさまで、ドクターズプライムワークを通じて多くの先生方に来ていただけるようになり、医師の頭数という意味では充足してきました。しかし、正直に申し上げると、救急搬送の受入件数自体は、まだ私たちが目指している「年間2,000台」という数字には届いていません。
これは単に「医師がいれば受け入れが増える」という単純な話ではなかったということです。外部から来ていただく先生方の中には、非常に熱心な先生もいらっしゃいますが、現場の看護師たちも、新しい先生との連携に戸惑いを感じたり、「これ以上受け入れるのは厳しい」と守りに入ってしまったりする場面も正直あります。
―― なるほど。マンパワーの問題が解決したことで、次は「連携」や「仕組み」の課題が見えてきたということですね。
院長: その通りです。これは特定の誰かが悪いという話ではありません。長年、限られたリソースでやってきた病院特有の「文化」のようなものです。
しかし、「忙しいから断る」「専門外だから診ない」という個人の判断に委ねていては、地域医療の砦にはなれません。医師個人のスキルや判断基準に依存するのではなく、「病院としてどう判断し、どう動くか」という組織としての基準を作るフェーズに来ていると感じています。
―― 具体的にはどのような対策を進めているのでしょうか?
院長: まずは、ドクターズプライムワークのシステムにある「アンケート機能」や「フィードバック」を徹底的に活用していこうと考えています。勤務いただいた先生の対応に課題があれば、すぐに共有し、場合によっては今後の勤務を見直すなどの対応をとっています。これにより、当院にマッチする質の高い先生方を定着させることに成功しつつあります。
―― 院内の体制づくりについてはいかがですか?
院長: 重要なのは、院内の受け入れ基準の明確化です。 「この症状なら受け入れる」、「ベッドが空いていれば断らない」といったルールをマニュアル化し、それを外部の先生方だけでなく、院内のスタッフにも浸透させようとしています。
例えば、救急隊からの要請に対して、医師や看護師が個人の感覚で判断するのではなく、病院が決めたルールに基づいて判断する。そうすることで、個人の心理的負担を減らしつつ、受け入れの「標準化」を図ろうとしています。
―― 現場の意識を変えるというのは、非常にパワーのいる作業ですね。
院長:はい、当院には経験豊富なベテラン職員も多くいますから、一朝一夕には変わりません。しかし、そこを避けて通っては2,000台の壁は越えられません。 私自身が毎日の救急日誌に目を通し、不適切な断り事例があれば検証し、救急会議で共有する。
地道ですが、トップが「変わるんだ」という意志を示し続けることが重要です。
最近では、ドクターズプライムワーク経由で来てくれる常連の先生と、現場スタッフとの間に「あうんの呼吸」も生まれ始めています。「あの先生なら安心して任せられる」という信頼関係ができれば、現場の空気も変わっていきます。
―― 最後に、今後の展望をお聞かせください。
事務長: 医師の確保という「入り口」はドクターズプライムワークなど外部の先生方のおかげもあり、徐々に整いつつあります。今後は、私たちが院内のオペレーションを再度見直し、来てくださる先生方が最大限パフォーマンスを発揮できる環境を作ることが責務だと感じています。
院長: 私たちの目標はあくまで「地域医療を守ること」です。 これからは、体制を理由に断らない病院へと進化する番です。外部の先生方の力をお借りしながら、院内の意識を変革し、年間2,000台、そしてその先へ。痛みは伴いますが、市民の信頼に応えるために、泥臭く改革を続けていきます。
野村 恭一 院長
事務長 野地 一彦 様
所属病院:東松山市立市民病院
住所: 埼玉県東松山市大字松山2392番地
TEL: 0493-24-6111
病床数: 152床
診療科: 12科
職員数: 156人
ドクターズプライムワーク運営会社
会社名:株式会社ドクターズプライム
住所:東京都江東区青海1丁目1−20 ダイバーシティ東京 オフィスタワー 13F
TEL:070-3234-7096
運営事務局メールアドレス:support@drsprime.com
サービスURL:https://drsprime.com/service/work/hospital
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