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【セミナーレポート】“断らない病院”の正体は内科にある-CVIT理事長が見る、急性期内科の現在地

【セミナーレポート】“断らない病院”の正体は内科にある-CVIT理事長が見る、急性期内科の現在地

更新日:

2026/7/15

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エグゼクティブサマリーレポート

市場背景

内科医全体は増加傾向にあるものの、救急医療の最前線を担う循環器内科医、特に若手医師の数が著しく減少しています。それに伴い、現場を支える医師の高齢化が進んでおり、急性期医療の維持が危ぶまれる状況に陥っています。

独自のアプローチ

CVIT(日本心血管インターベンション治療学会)理事長という立場から、専門医受験者数の推移や施設ごとのPCI(経皮的冠動脈形成術)術者数、地域別の死亡率の相関など、マクロなデータを用いて急性期内科の危機的状況を可視化し、構造的な問題を浮き彫りにしています。

本記事の成果

循環器内科医が減少している根本的な理由と、それが地域医療(特に救急医療)に与える具体的なリスク、そして今後の病院経営において取り組むべき方向性を把握することができます。

動画特典

セミナー動画本編では、現状の課題分析に加え、診療報酬改定を見据えた今後の経営判断のポイントや、人口に応じた施設集約化の具体的な考え方など、より踏み込んだ内容を学んで頂けます。

「断らない救急」を標榜する病院にとって、内科、とりわけ循環器内科の存在は不可欠です。しかし、現場の医師の「やりがい」や「自己犠牲」に依存した体制は限界を迎えています。循環器救急を今後も維持していくためには、経営層が構造的な課題を正しく理解し、適切なマネジメントと評価体制を構築することが求められます。本記事では、その過酷な実態と解決への糸口を探ります。

若手循環器内科医の減少と現場の高齢化とは?

結論

若手医師の循環器内科離れが加速しており、現在現場を支えている医師の高齢化が深刻な問題となっています。

解説

データを見ると、内科医全体の数は増加しているにもかかわらず、循環器内科や心臓血管外科、外科など、救急対応が必須となる科を選ぶ若手医師は減少しています。循環器専門医試験の受験者数も年々減少の一途を辿っています。現在、循環器内科医の約半数は50代以上となっており、ピークであった2016年を過ぎて以降、減少と高齢化が同時に進行しています。このままでは、10年後、20年後に現場の第一線でカテーテル治療などの救急対応を担う人材が枯渇してしまう恐れがあります。

地域偏在による救急医療格差の拡大とは?

結論

循環器内科医の都市部への偏在が顕著になっており、地方では緊急カテーテル治療の体制維持が困難になり、結果として患者の死亡率上昇を招いています。

解説

急性心筋梗塞などの治療は時間との勝負であり、治療開始が15分遅れるごとに死亡率が上昇すると言われています。しかし、緊急カテーテル治療を実施できる施設や医師は東京などの大都市圏に集中しており、地方では全く足りていません。実際、PCIの術者が少ない地域ほど急性心筋梗塞の院内死亡率が高くなるという明確な相関データが示されています。地方に行けば行くほど、医師が確保できずに救えるはずの命が救えなくなるという、医療格差の現実が突きつけられています。

現場が陥りやすい「働き方改革と過酷な労働環境のジレンマ」とは?

結論

夜間・休日の緊急対応という過酷な労働環境に加え、医師の働き方改革による「労働時間の可視化」が、皮肉にも若手医師の循環器内科敬遠を助長しています。

解説

循環器内科は、24時間365日いつ発生するかわからない心筋梗塞や急性心不全の対応に追われます。日本の9割以上の病院では、緊急カテーテル対応をわずか3〜4人の少人数で回しており、医師は頻繁なオンコール対応を余儀なくされています。週末に遠出することも、家族とゆっくり過ごすことも難しいのが実情です。さらに、医師の働き方改革によって労働時間が厳格に管理・可視化されるようになったことで、「循環器内科は労働時間が長く過酷である」という事実がより明確になり、ワークライフバランスを重視する若手医師に避けられる大きな要因となってしまっています。

成功するための「循環器救急体制の再構築」のポイントとは?

結論

施設の集約化とタスクシフトの推進、そして過酷な救急業務に見合う「待遇と評価の改善」を同時に進めることが重要です。

解説

個人の努力に頼るのではなく、仕組みから変えていく必要があります。具体的なアクションプランは以下の通りです。

  • 人口に応じた施設の集約化:すべての病院でカテーテル治療を行うのではなく、地域内で拠点を絞り、1施設あたりの人員を手厚くして一人ひとりの負担を軽減する。

  • タスクシフト・タスクシェアの徹底:医師でなくてもできる業務は他職種へ積極的に移行し、医師が専門業務に専念できる環境を作る。

  • 適切な評価と待遇改善:急性期医療の最前線で働く医師に対して、診療報酬の加算等を活用し、その貢献度や負担に見合ったインセンティブ(待遇改善)を用意する。

続きは見逃し配信で視聴頂けます!

循環器内科が直面する危機は、日本の救急医療全体の危機でもあります。本記事でご紹介した実態をふまえ、自院の救急体制や医師の働き方について見直すきっかけとしてご活用ください。

  • 循環器内科医の減少と高齢化がもたらす未来の医療崩壊リスク

  • 地方と都市部における救急医療体制の格差とその要因

  • 診療報酬改定や専門医制度が現場に与える影響と今後の経営判断のポイント

より具体的な実践ステップや現場のリアルな工夫の詳細は、以下のセミナー見逃し配信ページで公開しています。自院の改革を加速させたいマネジメント層の方は、ぜひこの機会にご視聴ください。

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登壇者紹介

帝京大学医学部附属病院 循環器センター長 上妻 謙先生

執筆・編集・監修

執筆・編集:ドクターズプライムワーク編集部
「救急車のたらい回しをゼロにする」をビジョンに、100病院を超える支援実績を持つ救急改善プラットフォーム「ドクターズプライムワーク」を運営しています。現状を可視化する「データ分析」と、病院が主体となって医師を確保できる「採用プラットフォーム」を一体で提供し、「自分らしく選べる医療をすべての人に」届けるための基盤を構築しています。 当編集部では、医療機関の変革に伴走する中で得られた現場特有の課題や解決のヒントを整理し、病院運営の質を高める有益な情報を発信しています。

監修:田 真茂(株式会社ドクターズプライム 代表取締役・医師)
聖路加国際病院救命救急センターで当直帯責任者を務めた後、2017年に株式会社ドクターズプライムを創業。詳細プロフィールは、会社紹介ページの監修・運営者情報をご覧ください。

参考情報:厚生労働省、消防庁、中医協、四病協資料、自社実績データ 

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