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【令和8年3月時点地域医療構想】将来推計から読み解く2040年の高齢者救急!急性期病院が取るべき体制最適化

    【令和8年3月時点地域医療構想】将来推計から読み解く2040年の高齢者救急!急性期病院が取るべき体制最適化

    更新日:

    2026/4/17

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    ※今回の記事は厚生労働省が発表している令和8年3月3日 第12回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1-1新たな地域医療構想策定ガイドラインについてから一部を抜粋し編集した記事となっています。

    地域の人口動態と救急医療が抱える経営課題

    現在、多くの地域で人口減少が進む一方で、超高齢化を背景に救急車の出動件数は高止まりを続けています。とくに、複数の疾患(多疾患)を抱える高齢患者様への対応は難易度が高く、救急受け入れ率の低下が深刻な経営課題となっている病院様も少なくありません。

    📌 編集部ピックアップ

    令和6年の救急出動は770万件と過去最多を記録し、そのうち高齢者が6割強を占めています。ある救急専門医は「断る理由はいくらでも見つかる。でもその多くは臆測でしかない。一旦は受けてみる、受けた上で判断するっていうのが地域の救急を担う病院としての役割」と強調しており、応需をためらわせる要因として専門外、混雑、病床なし、複雑患者、院内圧力の5つを挙げています。

    救急搬送の応需は地域の基幹病院としての責務であると同時に、急性期病院の経営基盤を支える重要な柱です。しかし、現場のひっ迫により「断らざるを得ない」ケースが増加傾向にあり、体制の見直しが急務となっています。

    2040年を見据えた厚生労働省の推計と体制構築の要請

    今後の医療体制を考える上で、国が示す将来推計を正確に把握しておくことが重要です。厚生労働省の資料によると、地域医療構想は、都道府県が構想区域(原則、二次医療圏)単位で策定することとされています。そのため、将来の医療需要や病床の必要量についても、国が示す方法に基づき、都道府県が推計を行います。

    推計の基本的な考え方として、患者様に対して行われた診療行為を、診療報酬の出来高点数で換算した値(医療資源投入量)の多寡により、高度急性期機能・急性期機能・回復期機能・慢性期機能を区分します。医療機能区分ごとに医療需要(1日当たりの入院患者延べ数)を算出し、それを病床稼働率で割り戻して、病床の必要量を推計する仕組みです。

    具体的には、以下のような点数が区分の目安とされています。

    「2025年の医療需要及び各医療機能の必要量の推計の基本的考え方」を説明するスライド資料です。  全体は大きく左側の「機能区分の点数目安の図」と、右側の「必要病床数への推計プロセス」の2つで構成されています。上部には、推計の基本方針として「診療行為を出来高点数(医療資源投入量)で換算し、機能区分ごとに医療需要(1日当たりの入院患者延べ数)を算出後、病床稼働率で割り戻して病床の必要量を推計する」旨が記載されています。

    出典:令和8年3月3日 第12回地域医療構想及び医療計画等に関する検討会 資料1-1新たな地域医療構想策定ガイドラインについて

    • C1:3000点(高度急性期機能の目安)

    • C2:600点(急性期機能の目安)

    • C3:225点(回復期機能の目安)

    ※なお、在宅復帰に向けた調整を要する幅を見込み175点で区分して推計し、175点未満の患者数については、慢性期機能及び在宅医療等の患者数として一体的に推計されます。

    📌 編集部ピックアップ

    ある元厚労官僚の副理事長は「2026年度改定は医療機関の選別を加速する改定だ」と指摘し、2040年に向けた量的課題として75歳以上の救急搬送が36%増、85歳以上は75%増という推計を示しています。また別の専門家は「2050年は2040年よりさらに悪くなるであろう」と警告し、団塊ジュニアが70歳以上になる時代には独居高齢者が激増(男性231万→356万人)し、女性非正規雇用率約40%という社会構造の変化も相まって、より過酷な環境が予測されています。

    厚生労働省の推計によると、85歳以上の高齢者を中心に2040年頃まで救急搬送の需要は継続して増加し、医療・介護の複合ニーズが高まることが予測されています。各都道府県・医療機関はこれを勘案した上で将来の医療需要と病床の必要量を推計し、体制を構築することが求められます。

    多疾患高齢者の増加が現場に与える影響と常勤医の負担

    このような制度的背景や需要の変化は、実際の救急現場にどのような影響をもたらすのでしょうか。

    救急搬送される患者様の多くが複数の疾患を抱える高齢者となるため、初期評価から各専門科へのコンサルテーション、そして入院調整に至るまでの手間と時間が大幅に増大します。

    📌 編集部ピックアップ

    ある3次救急病院の副院長は、高齢者救急搬送が10年で3〜5割増加したことを報告し、高齢者救急の困難さは「入口(受け入れ判断)」「院内(複雑な治療と多職種調整)」「出口(転院・施設調整)」という3層構造にあると分析しています。実際に受入率98%を維持するため、救命救急士6名を院内配置し、「24時間365日受けていただけるところが出てきたことで、下り搬送がスムーズになった」とタスクシフトとネットワーク構築の重要性を強調しています。

    さらに、医師の働き方改革が本格化する中で、既存の常勤医の自己犠牲(長時間労働や当直明けの過酷な連続勤務)に依存してこの増加する救急需要に応え続けることは、非常に危険です。過度な負担は現場の疲弊を招き、最悪の場合は離職へとつながるなど、労働環境の悪化リスクが極めて高く、すでに限界を迎えつつあります。現場の献身的な努力だけに頼る体制からの脱却が急務です。

    救急応需率を最大化する「外部リソースの活用」という選択肢

    増加する高齢者救急を取りこぼすことなく、地域の基幹病院としての役割を果たしながら経営基盤を維持・強化するためには、自院のリソースのみに頼らない柔軟な発想が必要不可欠です。

    そこで読者の皆様に明日からご検討いただきたい具体的なアクションが、外部リソースを活用した「救急チームの補強」です。

    私たちドクターズプライムワークは、採用支援や救急部門の業務改善ソリューションを通じて、急性期病院様の課題解決をサポートしています。

    常勤医の負担軽減:救急対応に長けた外部のスポット・定期非常勤医師を適切に配置することで、常勤医が専門領域の手術や日中の病棟業務に専念できる環境を構築します。

    救急応需率の向上:最適なシフト構築と採用マッチングにより、「断らない救急」を実現し、確実な収益確保に貢献します。

    働き方改革への適応:労務管理の適正化を図りつつ、持続可能な救急受け入れ体制を整備します。

    まとめ:明日からの安定経営に向けて

    2040年に向けた高齢者救急需要の増加は、避けては通れない未来です。都道府県ごとの推計や医療資源投入量に基づく病床の必要量予測を踏まえ、早急に自院の救急体制の見直しに着手することが、持続可能な病院経営の第一歩となります。

    常勤医の負担を軽減しつつ救急応需率を最大化する具体策にご関心のある経営層・人事担当者の皆様は、ぜひ一度、ドクターズプライムの採用支援・業務改善ソリューションに関する資料をご請求ください。貴院の状況に合わせた最適なご提案を通じて、地域医療の維持と経営改善に伴走いたします。

    まずはお気軽にお問い合わせください。

    執筆・編集・監修

    執筆・編集:ドクターズプライムワーク編集部
    「救急車のたらい回しをゼロにする」をビジョンに、100病院を超える支援実績を持つ救急改善プラットフォーム「ドクターズプライムワーク」を運営しています。現状を可視化する「データ分析」と、病院が主体となって医師を確保できる「採用プラットフォーム」を一体で提供し、「自分らしく選べる医療をすべての人に」届けるための基盤を構築しています。 当編集部では、医療機関の変革に伴走する中で得られた現場特有の課題や解決のヒントを整理し、病院運営の質を高める有益な情報を発信しています。

    監修:田 真茂(株式会社ドクターズプライム 代表取締役・医師)
    聖路加国際病院救命救急センターで当直帯責任者を務めた後、2017年に株式会社ドクターズプライムを創業。詳細プロフィールは、会社紹介ページの監修・運営者情報をご覧ください。

    参考情報:厚生労働省、消防庁、中医協、四病協資料、自社実績データ 

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