更新日:
2026/5/15

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keyboard_arrow_right※今回の記事は厚生労働省が発表している令和8年度診療報酬改定 8. 質の高い在宅医療の推進から一部を抜粋し編集した記事となっています。
地域医療の要として、在宅医療や訪問診療の後方支援を担う総合病院や在宅療養支援病院において、常勤医の負担増加は看過できない経営課題となっています。多くの医療機関では、日中の外来診療や病棟業務に加えて、夜間・休日のオンコールや緊急往診を同じ常勤医が兼務している現状があります。
さらに、2024年4月から本格的に施行された「医師の働き方改革」により、時間外労働の上限規制が厳格化されました。これまでの献身的な努力に依存した労働環境のままでは、常勤医の深刻なバーンアウト(燃え尽き症候群)や離職リスクを高めることにつながります。今いる常勤医を守りながら、持続可能な地域医療を提供し続けるためには、従来の体制を抜本的に見直す必要があります。
📌 編集部ピックアップ
ある中規模民間病院では、夜間当直の負荷が高い業務を外部でカバーすることで、医局に無理な相談をせずに済み、本流の関係性を維持できている事例があります。
常勤医に過度な負担をかけない共存戦略として、稼働率90%超・地域2次救急の3割を担当しながら、医師確保と地域貢献を両立させています。
こうした医療現場の課題や災害への備えとして、厚生労働省は在宅療養支援診療所および在宅療養支援病院の施設基準に重要な改定を行いました。主な要点は以下の通りです。


災害時等においても在宅患者への医療提供を継続できるよう、在宅療養支援診療所・病院の施設基準に「業務継続計画(BCP)の策定」および定期的な見直しが新たに追加されました。具体的には、厚生労働省の「BCP策定の手引き」(在宅医療の災害時における医療提供体制強化支援事業専門家委員会作成)等を参考に、医療機関の実情に応じた計画を策定し、必要な措置を講じ、定期的に見直すことが要件化されています。
参考:令和8年度診療報酬改定 8. 質の高い在宅医療の推進 p.9

安心・安全な医療提供体制を確保する観点から、第三者(株式会社等)の利用によって24時間連絡体制および往診体制を確保する場合の要件が明確化されました。また、患者・家族への連絡先をコールセンター等が担う場合は、その旨を事前に患者・家族へ説明したうえで、当該保険医療機関側で「コールセンター等からの連絡を24時間受ける体制」を確保することが要件となります。

外部の医師による夜間・休日の緊急往診を代行する体制については、要件が厳格に明確化されました。具体的には、患家に事前に氏名を提供していない往診医は、往診日以前に当該保険医療機関の在宅医療を担当する常勤医師と事前に面談し、診療方針等の共有を行っている者に限られます。また、患家に事前に氏名を提供していない往診医による往診体制を確保している場合、当該医師は常時1人以下とされました。事実上、「コールセンターから誰でも派遣する」運用は施設基準を満たさないことが明確化されたといえます。
これらの改定は、これまでの「自院完結型」の運営から、外部機関を活用した柔軟な体制構築へとシフトすることを促す重要なメッセージといえます。
📌 編集部ピックアップ
元厚労官僚の副理事長を務めるある地方の2次救急病院では、「患者さんが求めていることをやる。それが政策誘導に乗ることになり経営改善につながる」という考えのもと、施設基準の要件を満たす体制整備を進めた結果、救急受入141件増(36.7%増)・入院率45%→57%・上半期増収1億円、経常収支を2%赤字から2%黒字へと転換させた実績があります。
今回の制度変更が現場に与える影響は非常に大きなものです。非常時だけでなく、平時からの「持続可能な当直・オンコール体制」の維持が、施設基準を満たす上でも強く求められるようになりました。
夜間に緊急往診で駆けつけた医師が、十分な睡眠をとれないまま翌日の通常診療にあたる状況は、医療安全の観点からも望ましくありません。限られた人数の常勤医だけで、365日の24時間体制を維持し続けることには、すでに限界が訪れています。
外部機関の活用ルールが明確化されたことは、医療機関にとっての大きな転換点です。つまり、施設基準という要件を満たしつつ、医師の労働環境を守るためには、「外部リソースの活用を前提として体制を組む」というパラダイムシフトが必要な時代に入ったのです
📌 編集部ピックアップ
首都圏のある2次救急病院では、常勤医の高齢化と院内整備の限界で応需率が60%台に停滞していました。外部の若手救急専門医を輪番日に導入した結果、応需率90%以上・病床稼働率約9割に安定し、「救急車が7、8台並ぶ状況でも、1人でスムーズに対応していただけるため、安心して業務をお任せできる」という体制を構築できています。
外部リソースの活用ルールが明文化された今こそ、アウトソーシングを通じた働き方改革を推進する好機です。夜間の往診やオンコール、救急・当直対応などを外部の非常勤医師に委託することで、常勤医の負担を劇的に軽減できます。
この課題解決において強力なサポートとなるのが、ドクターズプライムのネットワーク活用です。
厳しい審査基準をクリアした、救急対応や夜間往診に精通した優秀な医師のネットワークを活用することで、医療の質を落とすことなく外部委託が可能です。
厚生労働省が定める「事前の情報共有等」のルールに則り、安全かつスムーズな診療引き継ぎを実現します。これにより、在宅療養支援病院としての要件を確実に満たしながら、24時間の往診体制を維持できます。
過酷なオンコール負担から常勤医を解放することで、ワークライフバランスが大幅に改善されます。これは既存の医師の離職を防ぐだけでなく、新たな医師を採用する際の大きなアピールポイントになります。
📌 編集部ピックアップ
九州のある2次救急病院では、外部救急専門医を導入した初年度に日勤帯応需率ほぼ100%・月平均入院12.8人(率75.8%)・年3600万円増を達成しました。
現場からは「導入費用はもはやコストではなく確実な投資だった」「なんで受けたの?が消えた」という声が上がり、経営と現場の両面で大きな効果を実感しています。
これからの病院経営において、地域医療を支える「施設基準の遵守」と、医師を守る「働き方改革」は両立させるべき経営課題です。新たに明確化されたBCP策定と外部代行ルールを正しく理解し、ドクターズプライムのような専門的な外部リソースを戦略的に導入することが、課題解決の鍵となります。
現在、夜間や休日の24時間体制の維持に課題を感じていらっしゃる場合は、ぜひ具体的なアウトソーシングの導入をご相談ください。貴院の状況に合わせた最適な体制構築に向け、第一歩を踏み出すお手伝いをさせていただきます。
執筆・編集・監修
執筆・編集:ドクターズプライムワーク編集部
「救急車のたらい回しをゼロにする」をビジョンに、100病院を超える支援実績を持つ救急改善プラットフォーム「ドクターズプライムワーク」を運営しています。現状を可視化する「データ分析」と、病院が主体となって医師を確保できる「採用プラットフォーム」を一体で提供し、「自分らしく選べる医療をすべての人に」届けるための基盤を構築しています。 当編集部では、医療機関の変革に伴走する中で得られた現場特有の課題や解決のヒントを整理し、病院運営の質を高める有益な情報を発信しています。
監修:田 真茂(株式会社ドクターズプライム 代表取締役・医師)
聖路加国際病院救命救急センターで当直帯責任者を務めた後、2017年に株式会社ドクターズプライムを創業。詳細プロフィールは、会社紹介ページの監修・運営者情報をご覧ください。
参考情報:厚生労働省、消防庁、中医協、四病協資料、自社実績データ
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