更新日:
2026/5/15

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keyboard_arrow_right※今回の記事は独立行政法人福祉医療機構 経営サポートセンター リサーチグループが発表している病院経営動向調査の概要 2026年4月3日(金)発表から一部を抜粋し編集した記事となっています。
医師の働き方改革が本格化し、時間外労働の上限規制が適用される中、常勤医の残業時間削減は全国の病院にとって待ったなしの急務となっています。しかし病院経営を維持・発展させるためには、収益の柱であり地域医療の要でもある「夜間・休日の救急対応」を安易に縮小するわけにはいきません。
「常勤医の負担を減らさなければならないが、救急の受け入れを断れば経営悪化に直結してしまう」という深いジレンマを抱え、解決策を見出せずにいる経営陣や病院人事の担当者は多いのではないでしょうか。この「働き方改革の遵守」と「病院経営の維持」という相反する課題をどう乗り越えるかが、これからの医療機関の存続を左右します。
現状の課題を正確に把握するためには、客観的なデータの分析が不可欠です。独立行政法人福祉医療機構(WAM)が公表した「病院経営動向調査の概要(2026年3月調査・令和8年4月3日公表)」の一般病院結果概要からは、医療現場における医師確保の難航と、それに伴う労働環境の厳しさが浮き彫りになっています。

現状や先行きを示す指標であるDI(ディフュージョン・インデックス:状況が「厳しい」「増加している」と感じる割合の傾向を示す指標)を見ると、以下の数値が報告されています。

一般病院における「医師の確保」に関するDI:最近で ▲57、先行きでも ▲59 となっており、依然として医師確保が「厳しい」状態が継続
一般病院の「残業時間の増減」DI:9 となっており、働き方改革が叫ばれる環境下においても、実際には現場の残業が増加傾向にあることが示唆
これらの事実は、「新規の医師採用がままならない中で、既存の常勤医が残業を増やすことでなんとか医療体制を維持している」という過酷な実態を表しています。
参照:病院経営動向調査の概要
📌 編集部ピックアップ
ドクターズプライム編集部の取材に応じたある2次救急病院の院長は、常勤医高齢化と院内整備の限界で救急応需率が60%台に停滞していた状況について、「救急車が7、8台並んでしまう状況もございますが、1人でスムーズに対応していただけるため、安心して業務をお任せできています」と、外部の若手救急専門医を輪番日に導入した後の現場の変化を語っています。この病院では応需率は9割以上、病床稼働率も約9割へ安定化。常勤医の疲弊を外部リソースで受け止めつつ、経営指標も同時に底上げできることを示した事例です。
十分な医師が確保できないまま従来通りの救急体制を維持しようとすると、現場にはどのような影響が及ぶのでしょうか。
最も懸念されるのは、一部の真面目で責任感の強い常勤医に対し、当直や時間外労働の負担が極端に集中してしまうことです。日中の通常診療に加えて過酷な夜間当直をこなし、十分な休息が取れないまま翌日の業務にあたる状態が続けば、心身の疲労はすぐに限界に達します。
その結果、以下のような連鎖的な問題が生じる危険性があります。
常勤医のモチベーション低下とバーンアウト(燃え尽き症候群)
疲労蓄積による医療安全に対するリスクの増大
限界を迎えたことによる常勤医の離職
一人の常勤医が離職すると、残された医師への負担はさらに増大します。労働環境の悪化した病院では新たな常勤医の採用も一層困難になり、最終的には救急受け入れを制限せざるを得なくなるという「負のスパイラル」に陥ってしまいます。
📌 編集部ピックアップ
過去に配信されたセミナーで、ある救急科の医師は自院の事例として「退職代行が経営層を変えたのかもしれない」と振り返っています。この施設では5年で救急受け入れが1.9倍に成長した後、退職代行による離職が多発して組織崩壊の危機に直面しました。負のスパイラルは静かに進行し、気づいたときには一気に顕在化するのが特徴です。指標に現れる前に、当直回数や救急対応の偏りといった"現場の歪み"をモニタリングする仕組みを持つことが、ジレンマを深刻化させないための第一歩といえそうです。
この負のスパイラルを未然に防ぎ、常勤医の負担(残業や過酷な当直)を適切にコントロールするためには、自院の常勤医だけで全てをカバーするという発想から転換する必要があります。そこで重要になるのが、優秀な「外部の非常勤医(スポット・定期非常勤)」の戦略的活用です。
単なる欠員補充としてではなく、救急医療に精通した外部人材を戦略的に組み込むことで、以下のような体制構築が可能になります。
常勤医の当直免除・回数削減による確実な休息の確保と離職防止
外部の当直医による救急車受け入れの積極的対応(救急応需率の向上)
救急受け入れ増加に伴う入院単価・病床稼働率の向上(収益基盤の強化)
📌 編集部ピックアップ
ある医師少数区域の病院長は、外部人材活用の位置づけについて「負荷の高い業務を外部でカバーし、医局に無理な相談をせずに済み本流の関係性を維持できる」と語っています。この病院では「医局に頼らない」のではなく「医局に負担をかけない」共存戦略を取り、当直・スポットを外部でカバーすることで稼働率9割超・地域2次救急の3割を担う体制を構築しました。外部人材は常勤医の代替ではなく、常勤医と医局との関係性そのものを守る"緩衝材"として機能しうるという視点です。
この仕組みを実現するための強力なソリューションが「ドクターズプライムワーク」です。ドクターズプライムワークでは、独自の審査を通過した「実績のある優秀な当直医」を医療機関へご紹介し、当直業務のシェアリングを実現します。救急対応に前向きな医師が当直を担当することで、常勤医の働き方改革を推進しつつ、病院の収益基盤である救急医療体制を維持・向上させることが可能です。
現在、ドクターズプライムでは、外部人材の活用によって働き方改革と収益アップを両立させた病院の成功事例集を無料でご提供しているほか、専任担当者による無料相談も実施しております。ぜひ、自院の課題解決に向けた具体的な一歩としてご活用ください。
医師確保の厳しさが継続し、残業時間の削減が急務となる中、従来の延長線上の対策だけでは限界を迎えています。データが示す通り、現場の負担は依然として重く、経営層の迅速かつ具体的な決断が求められています。
常勤医の疲弊を防ぎ、持続可能な病院経営を実現するためには、ドクターズプライムのような外部の専門人材を効果的に活用することが不可欠です。明日からの具体的なアクションとして、まずは自院の当直体制の現状を可視化し、外部人材活用の可能性について検討を始めてみてはいかがでしょうか。
執筆・編集・監修
執筆・編集:ドクターズプライムワーク編集部
「救急車のたらい回しをゼロにする」をビジョンに、100病院を超える支援実績を持つ救急改善プラットフォーム「ドクターズプライムワーク」を運営しています。現状を可視化する「データ分析」と、病院が主体となって医師を確保できる「採用プラットフォーム」を一体で提供し、「自分らしく選べる医療をすべての人に」届けるための基盤を構築しています。 当編集部では、医療機関の変革に伴走する中で得られた現場特有の課題や解決のヒントを整理し、病院運営の質を高める有益な情報を発信しています。
監修:田 真茂(株式会社ドクターズプライム 代表取締役・医師)
聖路加国際病院救命救急センターで当直帯責任者を務めた後、2017年に株式会社ドクターズプライムを創業。詳細プロフィールは、会社紹介ページの監修・運営者情報をご覧ください。
参考情報:厚生労働省、消防庁、中医協、四病協資料、自社実績データ
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